人は見た目が9割
おすすめ度★★★☆☆
非言語コミュニケーションの重要性
心理学では人間が伝達する情報の中で話す言葉の内容そのものが占める比率は7%にしかすぎないという研究結果がでている。端的にいって外見の威力はそれほどまでに強力なのである。
日常生活で言えばしゃべる内容以前に声やテンポなど話のフィーリングともいうべき部分が合っているかどうかも大きい。
アメリカの大統領選挙の公開討論では、まばたきが多いほうが討論後の勝敗の印象を尋ねる世論調査では負けるという法則がある。
本書では言葉以外の情報をすべてひっくるめて見た目と捉えている。 同じ指示でもAさんが言えば従うが、Bさんがいっても従いたくないということは多い。内容よりも誰が言ったかのほうが重要なのである。
情報の割合
見た目、身だしなみ、仕草、表情 55% 声の質 大きさ テンポ 38% 話す言葉の内容 7%
学校では、人を外見で判断してはいけないと教える。逆説的にいえば人は人を外見で判断するものである。
人を外見で判断しても基本的に問題はない。ごくまれに例外があるのみである。といってもよい
縄張りの中にずっと居たがる人物には自信がなし。自分が歩いて行けばすむようなことでも相手を呼びつける。自分の立場を確認したいがゆえの行動である。仕事に自信を持っているリーダーはすっと部下の席までいく。縄張りの中で自分の権威を守るより、部下の能力を引きだそうとする人物なのである。教師も生徒を前によびつけるのは同じかもしれない。
筆者が演出をするとき、有能で人望のある人物にはできるだけ動きをとらせる。動きに自信がみなぎらせる工夫をする。そして、相手の調子に合わせてしゃべるように指示する。自信のある人はそうなっているものだ。
アメリカではアナウンサーは低い声をだすように指導される。低い声には相手を和ませる効果があるからである。